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【ラノベ】 しにがみのバラッド。 (10) [しにがみのバラッド。]

しにがみのバラッド。 10 (10)

しにがみのバラッド。 10 (10)

  • 作者: ハセガワ ケイスケ
  • 出版社/メーカー: メディアワークス
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 文庫

しにバラ最新刊、読了しました。
今回はモモさんやダニエルの出番が全く無かったり極少だったり。

・ Warriors of the Flower

ヒロインはおしゃまな女子高生、静奈さん。
一人で「ふふふ」「えへへ」とかニヤけつつ登校していると、猫の死体に遭遇します。
気持ち悪いので、ということでそのまま通り過ぎます。
まぁ、私も動物の死骸とかダメかなぁ。

放課後、所属する映像研究会に顔を出します。
この部長さんが年上にもかかわらず、静奈さんに手玉に取られて面白い。
でも、部長さんは奥の手のDVDを取り出します。
それは、静奈さんが”映像”に興味を持つきっかけになった素人の作品。

学校帰り、猫の死体を恐る恐る確認しようとすると、外人の少年が通りかかります。
猫の死体をスコップに乗せ、桜の木の下に埋めます。
栄養にするとのこと。
静奈さんは驚いてしまいます。

この少年ミハエルは、静奈さん視点だと、
可愛くて、ヌグルミ背負ってて、尖がった髪の毛で電波を受信してこちらの行動を把握する、
そんな少年だそうです。
そして、両親がいないそうです。

桜を蹴っ飛ばしたり、大きな穴を掘ったり、亀の死体を埋めて栄養にしたり。
静奈さんはそんなミハエル少年に夢中になります。

死体を粗末に扱う少年。
ですが、静奈さんより”死”に近い少年。
そこから何かを感じ取る静奈さん。
一人の少女と一人の少年の、平凡なのに運命的な出会い。
そんな感じのストーリーかな。

あと、小ネタとしては、宇宙科学センターってアポロの話で出てきた団体ですね。

> オー。ユーリー。メイドさん違うよー。

・ world's end humming

ヒロインは名も無い女子中学生。
このお話はなんというか、日常でミステリアスで、といった印象です。

彼女が通う中学校は毎朝10分、好きな本を読む時間が設けられているそうです。
現代の中学校ってこんな制度が当たり前なのでしょうか。

毎日学校に通い、朝の読書時間を向かえ、かといって読書をするわけでもなく、世界の終わりを考えてみる、
そんな日常。
読書タイムになると決まって2つ後ろの席から回ってくる手紙。
友達からの、他愛もないことが書かれた手紙。
それを読んでウンザリする。
そんな日常。

それから、時が過ぎ。
死んでしまったその友達。

真後ろの男の子が彼女に気があるんじゃないかと期待してみましたが、
そんな展開はありませんでした。

彼女の目の前で死んだというその友達は、彼女が殺したのでしょうか。
その辺はモモとの会話でも明らかにされることはありませんでした。

> 友達が死んだら、変わりすぎなのよ。

・ It's a wonderful world

コマチさんとユカさんの奇妙で可笑しな友情の物語。
個人的にはコマチさんのお母さんがツボでした。

> とったどーっ!
> そんなに怖かったの、頭文字Gが?

話の流れとしてはよくある”幽霊にとり憑かれる”という要素と、”恋愛対象として見ていなかった友達の異性が自分のことを実は好きだった”という要素の組み合わせです。
でも、ヒロインのコマチさんの明るさというか優しさというか素直さというか、そんなキャラが先行して不思議と飽きませんでした。

幽霊が出てくるのはTVからです。
平凡な少女、コマチさんとトップアイドル、ユカさん。
ユカさんはすでに故人でした。

コマチさんの前に突如現れるユカさん。
モモさんの解説によると、とても波長が適(あ)ったので惹かれあったとのこと。
ここらへんのダニエルの押さえ込みが微笑ましかったです。

幽霊が纏わりついている状態なので、コマチさんは独り言を言っているように周囲から見られたり、夜眠れなかったりと実害を受けます。
さらにはお約束的に体を乗っ取られる始末。

ユカさんの希望はコマチさんの友人の男の子への告白。
コマチさんの体を借りて好き勝手し放題。
そして、最後にコマチさんの友人の男の子に告白するのか??と思いきや、そこで体から離れてしまいます。
告白の代行をするのはあくまでコマチさん。

意を決して、ユカさんが「好きだ」と言っていたと伝言します。
答えは「困る」。
「オレはコマチが好きだから、他の女性(ヒト)から好きと言われても困る」だそうで。

ラストはコマチさんとユカさんの別れのシーン。
ユカさんの成仏の時間です。
号泣するコマチさん・・・。
あくる日、目が覚めるとふわふわと浮いているユカさん。
まだしばらくはこの二人の奇妙で可笑しな生活は続きそうです。


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