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【ラノベ】 学校の階段 (7) [学校の階段]

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ファミ通文庫『学校の階段 (7)』を購入して読了したので感想など。

今回はますます階段部関係無いじゃん状態ですが
学校の階段は続きます。

今回のメインは幸宏くんの選挙戦ですね。
階段レースはほとんどしません。
主人公の幸宏くんもほとんど走りません。

最後に山場で階段レースもどきをやりますが
取って付けた様な内容ですし、公式ルールじゃないですし
一人を大勢で追い詰めますし、あまり感心しませんね。

幸宏くんのスタンスは、御神楽さんをライバルとして見ていて
なおかつ尊敬をしているという点が異端です。
心の底から御神楽さんを優秀だと思っているようですし。
それを裏付けるように副会長に据えましたし。

刈谷くんは流れを引き寄せたときに
いつもの刈谷君らしくなく、逸りを見せましたね。

遊佐くんはどこまで見えているのかというほど先読みしていました。
最終演説時の手際の良さには驚嘆しました。
掲示板の件も遊佐くんが仕込んだのかな。

三枝くんと刈谷くんのコンビも絶妙ですね。
阿吽の呼吸というか、お互いの考えや出方を熟知しているというか。
しかも、ほとんど言葉を交わさずにほとんどアイコンタクトだけで
ことが進んでしまうのもスゴイです。

瀬野さんを連れてきたときの美冬さんが可愛かったなぁ。
幸宏くんのことを応援しているのに、喋ろうとする瀬野さんをつねったり。

「私はミッフィーから毎日のようムムムムム・・・」
「他でもないミッフィーの頼みヒヒヒヒヒッ」
つか、毎日話してるんだとしたら、とんだツンデレだよ?!

水戸野さんを掘り下げ始めたのは意外でした。
これすら波佐間編を盛り上げるための布石なのでしょうか。

最終演説で、御神楽さんの化けの皮が剥がれたときは
圧勝かと思いましたが、信任なのに6割くらいしか票が入らなかったのが意外でした。
腹黒い部分を見せつけれられても、依然として御神楽さんに人気があるということでしょうか。
それとも性格よりも実務能力を重視した結果なのでしょうか。

この間の中で一番興味深かった話は、“自律する仲間”の件(くだり)です。
幸宏くんの周りにいるのは仲間。
幸宏くんが何も指示を与えなくても自分で考えて自分で行動する。
御神楽さんの周りにいるのは部下。
御神楽さんが何か指示を出さなければ成果は得られない。

前者はリーダーに有能さは必要ありません。
「場」を作り上げる人徳さえ備わっていればいいです。
パソコンに例えるなら、マルチコアのCPUです。

しかし、後者はリーダーの統率力に依存します。
トップが優秀なのでそれなりに動けますが、成果は頭打ちになります。
パソコンに例えるなら、シングルコアのCPUです。

どちらが総合的な処理能力が上か。
火を見るより明らかですね。

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学校の階段〈7〉 (ファミ通文庫)

学校の階段〈7〉 (ファミ通文庫)

  • 作者: 櫂末 高彰
  • 出版社/メーカー: エンターブレイン
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 文庫



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