【雑記】 真夏のオリオン [読書]
小学館文庫『真夏のオリオン』を
購入して読了したので感想など。
なんかライトノベル以外の小説を読むのは久しぶりな気がするw
この作品の舞台は太平洋戦争。
潜水艦乗りの日本人艦長と駆逐艦のアメリカ人艦長が
洋上で攻防を繰り広げる話。
倉本が最後まで回天を使わなかったのがスゴイな。
戦いとは死ぬためではなく生きるために行なう。
回天の思想とは全く逆である。
取り舵を読んで、魚雷でドテッパラに一斉射。
ほとんど確定かと思ったら、爆雷のゼロ距離瀑布でなんとか逃れる。
あの駆け引きがすごかった。
倉本もすごいが、スチュワートもすごい。
こんな歴戦の勇士の高度な戦闘は、まさに神業と
勝利の女神がどちらに微笑むのか?
そんな極限状態の、全身全霊をかけた戦い。
そんなスチュワートでも、判断を誤った。
“考える時間”とはそんなにも大事なものなのか。
実力を出せなければ、実力が無いのと同義だ。
最後に、感動したセリフを3つほど挙げます。
どれも終盤での発言。
「・・・でも艦長」
「・・・あなたなら勝てる」
おっちゃんカッケェ。
「・・・艦長とご一緒できて」
「大変光栄でした」
あんなにいがみ合っていたのに。
「・・・彼には借りがある」
敵を悪魔だの鬼畜だのと罵っていましたが
敵を1人の男と認めて讃え合う。
敵同士なのに分かり合うというのは不思議な感じです、
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