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【ラノベ】 学校の階段 (6) [学校の階段]

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ファミ通文庫『学校の階段 (6)』を購入して読了したので感想など。

今回は幸宏くんの内面のお話。
キャラ掘り下げシリーズの最終章で、主人公を掘り下げたとも言えるかも。

補習中に天ヶ崎さんが居眠りしていて驚きました。
恥ずかしがって真っ赤になっている天ヶ崎さんに萌えますね。

新キャラの御神楽さんは、前巻で遊佐くんがチラッと話に出していた人物ですね。
遊佐くんは彼女を警戒し、敵視すらしているようです。

そんな御神楽さんは美少女で、人気があって、なにより幸宏くんに優しかったです。
でも、遊佐くんが警戒するほどの人。
やっぱり腹黒い人でした。

幸宏くんを犬呼ばわりして、弱みに付け込んで優しくして虜にしてしまおうと画策しました。

そして、幸宏くんもその気になりました。
すべて御神楽さんに任せてしまおう。
御神楽さんは優しいし有能だし。

階段部を辞めようとさえ、幸宏くんは思ってしまうのですが
てっきりこのまま敵の術中に堕ちてしまうのかと思いきや
なんと、自力で解除したのです。

骨抜きにされたと思ったのに、何が彼の中で引っかかったのか。
なぜ彼は立ち上がろうとしたのか。

それは、彼の中に眠っていた“衝動”が原因みたいです。
刈谷くんも持っている“衝動”という名の原動力。

“衝動”に衝き動かされるのは、彼にとっては悔しいことらしい。
なにせ、平穏な日々を捨てることになるので。

でも、もう止められない。
彼は自分の中の“衝動”を肯定してしまいました。

幸宏くんがもがいているときに、3姉妹が
特に美冬さんがドアの外で心配していたのが印象的です。

あんなに整然としているのに、納得できない。
抗うことが無意味であっても、やらずにはいられない。

内面を乗り越え、覚醒した幸宏くんは清々(すがすが)しかったです。
なんと、生徒会長に立候補までしてしまいました。

平然と御神楽さんの前に立ちはだかる幸宏くん。
このまま御神楽さんを封殺できるのか。

遊佐くんの今までの策謀は、幸宏くんを生徒会長にするためだったのですね。
まとめるのではなく、導くのでもなく、場を作ることが会長の仕事らしいです。
そんなことができるのは天賦の才を持つ、ほんの一握りの人間だけだと思いますが。

階段部のグループわけをしたときに、刈谷くんと幸宏くんのグループと
そのほかの4人のグループで分かれると読んだときには驚きましたね。
衝動組が少なかったことと、刈谷くんと幸宏くんが同じだったこと。

そういえば、刈谷くんが発起人でしたね。
創設者が“衝動”で始めたのは、言われてみればそうかもしれない。

でも、幸宏くんが自分と同じ側だというのに刈谷くんは歓迎していませんでした。
むしろ、辞めたほうがいいような口振りでしたが
ラストは幸宏くんの覚悟を見てとって、同調してくれました。

何も言わないでも遊佐くんの元へ幸宏くんが向かうことを見抜いていた。
さすが刈谷くんは1枚上手ですね。

美冬さんがお弁当を作ってきて、天ヶ崎さんがそれを当ててしまうシーンがよかったです。
あと、刈谷家で集まったときに、ベッドで足をばたつかせてスカートが捲れてしまう九重さんに
男3人が辟易してしまうシーンも良かった。

あとは、三枝くんの立ち回りも良かったですね。
後輩としての意地と先輩としての意地がぶつかり合い
しかもお互いが相手の手の内を察していたとは、高校生とは思えないほどの優秀さ。

三枝くんは自分が悪役(ヒール)になることを厭わないようですが
それを心配して一生懸命弁明する天ヶ崎さんも素晴らしい人です。

天ヶ崎さんは水戸野さんの元へ足を運びますがまともに話ができませんでした。
どうやら、水戸野さんと波佐間くんは馬渕系の人間のようですが。

水戸野さんはただの天才なのでなんとかなるそうですが
底知れぬ何かを秘めているのは波佐間くんの方らしい。

幸宏くんで波佐間くんに勝てるのか?
山上の面子は強敵ぞろいですね・・・。

最後に、やっぱ三島さんはイイ子だなぁと思います。
幸宏くんに気があるのかは定かではありませんが。
吹っ切れた幸宏くんを見て安心している姿が可愛いです。

にしても、なんで謝りの言葉が出てきたのだろう・・・。

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学校の階段6 (ファミ通文庫)

学校の階段6 (ファミ通文庫)

  • 作者: 櫂末 高彰
  • 出版社/メーカー: エンターブレイン
  • 発売日: 2007/07/30
  • メディア: 文庫



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